【俳句】初心者必見!俳句の簡単な作り方【俳句の基本・ルール】

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俳句とは、五・七・五の十七音で表現する詩の事を指します。他に、句の中に季語をひとつ入れるという決まりがあります。これを「有季定型」といいます。

俳句の基本ルール

五・七・五

五・七・五の17音が俳句の基本的な形(定型)になります。

十七音より多くなってしまったものを”字余り”、十七音に達しなかったものを”字足らず”と呼び、これは俳句を作る上で基本的には避けるべきではありますが、絶対のルールではありません。

季語

季語とは、季節を象徴的にあらわす言葉のことです。たったの17音しか使えない俳句の中で、とても大きな力を発揮する、俳句の主役と言っても良いものです。多くの場合、上5で使われるため、季語は基本的に5音でできています。

春の季語の例

季語 意味
春の山(はるのやま) 春の山は、植物や動物の生気に満ち溢れています。暖かな春の日光を浴びて、恋に鳥獣は余念がなく、草木は芽吹いています。
春の水(はるのみず) 春の水は、滑らかで温かい印象があります。春になれば、池や川などの水かさが雪解けの水などで増してきます。水音も高くなって、水面は輝いてきます。
春田(はるた) 春田は、春になった田です。なずなの花やれんげの花が盛りの田があったり、耕して土が黒々としている田もあったりします。
春の土(はるのつち) 春の土は、雪の下から春になって現れる土です。耕されるのを待っている土、十分に春の雨を吸って芽吹きを待っている土です。
堅雪(かたゆき) 堅雪(かたゆき)は、春になって解け始めた雪が夜の冷え込みでまた凍って、堅くなったものです。「凍み渡り」と雪国ではいいます。
桜衣(さくらごろも) 桜衣(さくらごろも)は、襲の色目(かさねのいろめ)の一つで、桜襲の衣(さくらがさねのころも)のことをいいます。春の衣とされており、裏が赤、表が白です。
山葵漬(わさびづけ) 山葵漬(わさびづけ)は、山葵の茎や葉を刻んで、あくを塩で揉んで流して、酒粕と摩り下ろした根と一緒に混ぜたものです。
春燈(しゅんとう) 春燈(しゅんとう)は、春の灯ともいって、春の夜を明るくする燈火のことです。春の艶めいた感じが華やかさと同時にあります。
野焼(のやき) 野焼きは、野原の枯草を春先になって焼くことをいいます。山、野、畑、畦、芝 などを焼いて、害虫を駆除して草萌えをよくするためです。
朝寝(あさね) 朝寝は、寝心地がいい春に、うつらうつらといつまでも温かい寝床にくるまっていることをいいます。春は睡眠を十分にとっていても眠たくなります。
入学試験(にゅうがくしけん) 入学試験は、入学のための試験で、二月から三月ごろに実施されています。幼稚園、小学校、高校、大学などに入学するために受験します。
花粉症(かふんしょう) 花粉症は、春に多くの人が悩む、スギの花粉によって引き起こされる症状のことをいいます。スギは、日本特産の常緑針葉樹です。

夏の季語の例

季語 意味
立夏(りっか) 立夏は陽暦の五月六日ごろで、二十四節気の一つです。立夏からが暦のうえでは夏になりますが、少し早い感じがするかもしれません。
夏浅し(なつあさし) 夏浅しは、立夏になってからまだ日がそれほど経っていないころのことをいいます。夏浅しの時期は、新緑のみずみずしいころです。
夏めく(なつめく) 夏めくは、春に咲く花が終わって、初夏に咲く花が現れ始めて、夏の景色にあたりが近くなった様子のことをいいます。夏らしい生活面になります。
薄暑(はくしょ) 薄暑は、ちょっと汗ばむくらいの初夏の頃の暑さのことをいいます。季語としては夏の最初の感覚的なもので、大正時代に定着したものです。
芒種(ぼうしゅ) 芒種(ぼうしゅ)は、新暦で六月六日ころで、二十四節気の一つのことをいいます。穀物の麦や稲などの種を蒔くごろという意味です。
入梅(にゅうばい) 入梅は、梅雨になることをいいます。古い暦では、六月十一日ごろの立春から百二十七日目が入梅になります。梅雨はこの後の三十日間ほどになります。
小暑(しょうしょ) 小暑は、夏至の後の十五日目で、二十四節気の一つです。太陽暦では、小暑は七月七日ころになります。夏の土用に入るのは、小暑の終わりころになります。
炎昼(えんちゅう) 炎昼は、炎天の炎と昼間の昼からできたもので、真夏の昼間のことをいいます。炎昼が広まったのは、山口誓子の昭和十三年に刊行された句集名からです。
熱帯夜(ねったいや) 熱帯夜は、寝苦しくて暑い夜のことをいいます。夜の最低気温が摂氏二十五度を越えた夜のことを、熱帯夜といいます。
秋近し(あきちかし) 秋近しは、晩夏のころのことをいいます。木々のそよぎや空が藍を帯び始めたことに、秋が近くなったことを感じるようになります。
網戸(あみど) 網戸は、目の細かい網を張った戸のことをいいます。網戸の目的は、光に集まってくる虫が侵入するのを防止するためです。
落雷(らくらい) 落雷(らくらい)は、主として地上にあるものと電気を帯びた積乱雲などの間に発生する放電現象のことをいいます。落雷は、代表的な雷の形態です。

秋の季語の例

季語 意味
初秋(はつあき/しょしゅう) 初秋は、秋の最初の時期のことをいいます。まだ暑さは厳しいですが、初秋になると秋の気配が僅かながらも感じられるようになります。
秋彼岸(あきひがん) 秋彼岸は、九月二十三日頃の秋分の日の前後の三日間を含めた七日間のことをいいます。秋彼岸には、おはぎを先祖に供えたり、お墓参りをしたりします。
霜降(そうこう) 霜降(そうこう)は、十月二十三日頃の二十四節気の一つのことをいいます。霜が初めて降る季節を霜降としています。この頃には、初霜のたよりが北国から聞かれるようになります。
夜寒(よさむ) 夜寒は、夜更けになれば感じる寒さのことをいいます。昼間に感じない寒さでも、夜になれば冷えて際立つようになります。朝寒とは違って、詩歌に古くから詠まれてきました。
肌寒(はださむ) 肌寒は、秋半ばから晩秋に直接肌に感じる寒さのことをいいます。寒さを感じるのは夜だけでなく、昼間でも雨の日などは多くなって、秋が深くなっていきます。
秋色(しゅうしょく) 秋色は秋らしい柿や 葡萄(ぶどう)色などの秋をイメージさせる色のことをいいます。
霧(きり) 霧は、白い雲のように細かい水の粒子が立ち込める秋の現象のことをいいます。秋のみでなく春にも同じ現象は発生しますが、これは春の季語の霞といいます。
流星(りゅうせい) 流星は、大気中に宇宙の塵が入ってきて光を摩擦熱のために発するものをいいます。高い山などの人工光のないところなどでは、星が次々と降るように流れます。
稲妻(いなずま) 稲妻は、空中の放電現象によって生ずる電光のことをいいます。秋の季語に稲妻がなっているのは、稲が実ると信じられていたためです。
紅葉狩(もみじがり) 紅葉狩は、山野などを紅葉を観賞するために訪れることをいいます。家族全員でよく晴れた日に鑑賞する紅葉は非常に格別です。
茸狩(たけがり/きのこがり) 茸狩り(たけがり)は、秋に自生している茸を山林に行って採る行楽の一つのことをいいます。松茸狩りが、代表的な茸狩りです。
運動会(うんどうかい) 運動会は、一般的に学校や会社で秋に行うことが多くある行事の一つのことをいいます。競技に澄んだ空気の下で励む様子を観るのは非常に気持ちがいいものです。

冬の季語の例

季語 意味
雪(ゆき) 雪は、冬の美しさを、春の花、秋の月とともに代表するものです。日本海沿岸の豪雪地帯では、雪は恐れられて白魔といわれています。
初雪(はつゆき) 初雪は、初めて冬になって降る雪のことをいったり、初めて新年になって降る雪のことをいったりします。終雪(しゅうせつ)が初雪の反意語です。
氷柱(つらら) 氷柱は、木の枝や家の軒、岩や石などから垂れ下がる水のしずくが凍結したものをいいます。寒い地域では、地面まで届くようなものもあります。
吹雪(ふぶき) 吹雪は、自然の猛威の一つで、強烈な風を伴う降雪のことをいいます。北国の厳しい冬を象徴するものであり、全く視界が無くなることも多くあります。
山眠る(やまねむる) 山眠るは、冬の季語で、擬人化した冬山のことをいいます。この季語の由来は、中国の山水画伯の郭煕の「冬山惨淡として眠るがごとく」という画論の言葉です。
スキー スキーは、雪の上の交通方法として、細長い板を靴に付けて雪の上を滑ったり、歩いたりするための道具のことをいいます。現在は、冬のスポーツとして主に親しまれています。
炬燵(こたつ) こたつは、古くから日本にある暖房器のことをいいます。昔は、床に炉を設けて蒲団をかけて暖を取りましたが、現在は電気こたつになっています。
ストーブ ストーブは、部屋を暖めるために火を焚く器具のことをいいます。燃料としては、灯油や薪、石炭があります。どこにでも石油ストーブなどは運べます。
餅つき(もちつき) 餅つきは、正月のための餅をつくことをいいます。昔は餅をそれぞれの家庭でついたりしましたが、現在はスーパーなどで販売している餅で済ませることが多くあります。
クリスマス クリスマスは、基督の降誕祭のことをいいます。クリスマスは十二月二十五日と決まっています。クリスマスの時期はクリスマスツリーを飾ったりします。
節分(せつぶん/せちぶ) 節分は、もともとは立春、立夏、立秋、立冬の前の日のことをいいました。 しかし、立春の前の日のことをいうことがだんだん多くなってきました。
七五三(しちごさん) 七五三は、女の数え三歳と七歳の子供、男の数え三歳と五歳の子供が、神社に十一月十五日に詣でて祝う行事のことをいいます。

切れ字

切れとは、「切れ字」という俳句のテクニックの一つです。俳句の中で、強調や感嘆を表したい時に使うのが基本で、切れ字は、切れ字がある前の語句を強調して、作者の感嘆を表現します。

代表的な切れ字 役割 よくある使い方
・や 強調や感嘆 直前の言葉を、きっぱりと切るために使う。最も使いやすい切れ字。典型的な「!」として使える。
・かな 強調や感嘆 直前の言葉に対し、主に心情的な揺れを表わし、相手に答えを託す時に使う。今風に言うと「~的な」。作者の思いがある所に向けられる。下5に使われることが多い。
・けり 強調や感嘆 直前の言葉に対し、気づきや、驚きを表す。今風に言うと「~だってさ!」。主に、下5に使われることが多い。

俳句・川柳の違い

俳句と混同されるものに、川柳があります。川柳も五・七・五で表現されますが、俳句との違いは”季語”が無い点にあります。

俳句では自然が詠まれることが多いのに対して、川柳では、人事を取り上げて社会風刺を表します。

以下に違いをまとめました。

俳句 川柳
季語の有無
切れ字の有無 俳句では「や」、「かな」、「けり」といった切れ字を使用。 使わなくてよい。
文体 規範文法に従った書き言葉である文語体 話し言葉の口語体で表現。
内容 自然が詠まれることが多い 人事を取り上げて社会風刺を表現することが多い。

 

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