同じ風景の写真を撮っていても、上手な人が撮った写真となんか違う、そんな経験はありませんか?
きれいな風景からSNSで「いいね!」がもらえるオシャレな写真まで、ちょっとしたスキルで一気にプロっぽい写真を撮ることができます。
今回は、カメラの基礎知識について解説していきたいと思います。
カメラの種類を知ろう
一般的に、デジタルカメラには3つの種類があり、それぞれ特徴が異なります。
性能やサイズ、コンパクトさなど自身にあったものを使うようにしましょう。
ミラーレス一眼カメラ
ミラーレス一眼カメラは、レンズ交換式のカメラで、カメラの規格に対応するレンズであれば、自由にレンズを交換できます。
また、ミラーレス一眼カメラには、レンズから入った光を反射するためのミラーがありません。
一眼レフカメラ
一眼レフカメラも、ミラーレス一眼カメラと同様のレンズ交換式カメラ。また、一眼レフカメラには、ミラーレス一眼カメラにはない”ミラー”があります。そのため、ミラーレス一眼よりも、サイズが大きく、重量も重くなります。
コンパクトデジタルカメラ
コンパクトデジタルカメラは、通称コンデジと呼ばれています。一眼レフ・ミラーレス一眼カメラとは異なり、レンズの取り外しができない、レンズ一体型のカメラです。レンズの取り外しができない分、小型・軽量設計が可能です。
カメラの4つの露出モード
カメラには、目的別に使える以下の「モード」があります。
- Pモード
- Aモード
- Sモード
- Mモード
まずは「Pモード」、慣れてきたら「A、S、Mモード」をおすすめします。
4つのモードをきちんと理解すれば、人物から風景、スポーツまで撮りたいもの全てを上手に撮影することができます。
初めて写真を撮る時は「Pモード」
「Pモード」(プログラムオート)はその名の通り、カメラが全て全自動(オート)で設定を決めてくれます。明るさ(露出)をカメラが判断して、適正なシャッタースピードと絞り値でバランス良く設定をしてくれます。
AUTOモードに似ていますが、Pモードでは露出補正や測光モード、ホワイトバランスなどを変更できるので仕上がりの幅が広がります。
ほぼフルオートで撮影できますので、カメラを使い始めの方など、気軽に写真を撮りたい人に適したモードです。旅行先で気軽に写真を撮りたい人にもおすすめです。
ボケ味を意識した写真を撮りたい時は「Aモード」
「Aモード(Avモード)」(絞り優先オート)は、絞り値(F値)を自分で設定して、ボケ具合(※被写界深度)をコントロールしながら撮影ができます。シャッタースピードはカメラがオートで設定してくれます。
絞り値(F値)を小さくするほど、ピントの合って見える範囲が狭くなりますので、背景のボケた写真を撮ることができます。
「プロのように、ピントが合った被写体を浮かび上がらせたい。」そんな時にはAモードでF値を低く(小さい数字)設定してあげるだけで簡単にボケた写真を撮影することができます。
逆に、手前から奥までピントが合っている写真(集合写真や風景写真など)を撮りたい時は、F値を高く設定してあげれば、それだけで上手に撮影することができます。
Aモードはボケ味を調整するためのモードなので、動いている被写体をきれいに撮ることにはむいていません。風景など動きが少ないものを被写体とすると良いでしょう。
※被写界深度とは、ピントが合っているように見える範囲のことです。
動きのある被写体を撮るには「Sモード」
「Sモード(Tvモード)」(シャッタースピード優先オート)は、シャッタースピードを自分で設定して、動きの速い被写体をピタっと止めて撮影したり、川や滝などの水の流れを表現した写真を撮影することができます。
このモードでは絞り値をカメラがオートで決めてくれます。 シャッタースピードを速くした写真では、シャッターが開いている時間が短くなるため、走っている人が止まって写り、シャッタースピードを遅くした場合は、歩いている人を流して撮ることができます。
例えば、シャッタースピードを「速く」設定することによって、飛んでいる鳥を「止めて」撮影することができます。反対に、シャッタースピードを「遅く」設定することで、車のヘッドライトの動きを流れるように表現することができます。
ただ、シャッターが開いている間に、カメラを動かすと(意図しない)「手ブレ」が起きてしまうので、三脚を用意しましょう。
すべて自分で設定したい方には「Mモード」
「Mモード」(マニュアル撮影)は、絞り値とシャッタースピード、両方を自分で設定します。上記のモードになれて、調整がしたい人向けです。
細かい調整ができるので、表現の幅は広がりますが、組み合わせを誤ると、明るすぎたり暗すぎる写真になってしまいます。
Mモードは上級者向けなので、初心者の方には「A(Av)モード」「S(Tv)モード」をおすすめします。
カメラ撮影の基本
仕上がりを良くするために撮影シーンや被写体に合わせて、写真の明るさを自由に操れるようにしましょう。
写真の明るさを左右する三大要素は、
- ISO感度
- F値
- シャッタースピード
です。
これらをコントロールすることで、暗すぎたり明るすぎたりする写真になることを防げます。
ISO感度
ISO感度とは、デジタルカメラが取り込んだ光を電気信号に変換する際、光の量をどれだけ増幅させるか調節する機能のこと。
「イソ感度」または「アイエスオー感度」と呼ばれています。一般的に、ISO感度の値は、少しずつ上げて調節が可能。値が高いほど、写真を明るくできます。しかし、感度を上げすぎると、写真がざらつく”ノイズ”が発生するため、画質が悪くなってしまう点に注意が必要です。
F値(絞り)
絞りとは、レンズから入る光の量を調整するレンズの部品のこと。どれほどの光の量を取り込めるか、数値で表したものが「F値」です。F値を下げると、絞りが開かれて多くの光を取り込み、写真が明るくなります。
F値を上げると、絞りが閉じていくため、取り込む光の量が少なくなり写真が暗くなるという仕組み。また、F値を変えると、明るさだけでなく、ピントが合う範囲も変化します。
F値を下げるほどピントが合う範囲が狭まり、ピント面以外は良くボケた写真に。一方で、F値を上げるほど広範囲にピントが合うため、全体がはっきりとした写真になります。
シャッタースピード
シャッタースピードは、その名の通りシャッターを切るスピードのこと。撮影する被写体や、手持ち撮影か三脚を使用するかによっても、シャッタースピードを変えて撮影します。シャッタースピードは、「1/100秒」や「1/1000秒」のように表記。
シャッタースピードの数字を小さく設定することを、”シャッタースピードを上げる”、シャッタースピードの数字を大きく設定することを、”シャッタースピードを下げる”といいます。
シャッタースピードを操ることで、被写体の動きがピタッと止まったように写したり、光や水の流れなど被写体の動きを表現したりすることが可能です。
スローシャッターを覚えると欲しくなるのが「三脚」です。とくにブレやノイズの少なさなど画質にこだわるなら、三脚は必需品。
プロのような仕上がり!写真をうまく撮るスキル
写真を魅力的に見せる「構図」
カメラ初心者が上手な写真を撮るために意識したいのが、「構図」です。
カメラでいう構図とは、写真を意図した通りに表現するためのテクニックのこと。これを知っているだけで、一気にプロっぽい写真を撮ることができます。
下記では、構図を用いた撮影方法や、代表的な構図とその効果を紹介しています。
日の丸構図
日本国旗に例えた構図で、主役にしたい被写体を画面中央に配置します。主役だけを強調したいときにおすすめです。
三分割構図
写真を始めたらまず知っておきたい構図が、三分割構図です。
画面を縦横にそれぞれ三分割し、画面を9分割して、それぞれの交点に被写体や一番強調したい主題を配置する構図です。 これを意識するだけで、普段の写真が見違えるほど映える写真になります。
画面を縦横それぞれ三分割するイメージでファインダーを覗き、その交点や線上を目印に被写体を配置すると、写真に適度なスペースが生まれ、写真が上手に見えます。
放射線構図
複数の直線が手前から奥の1点に伸びていくように撮影する構図です。駅のホームやビルの内観など、背景が奥に抜けているところで使うとマッチします。
アングル
構図と合わせて、被写体にカメラを向ける角度(アングル)にも意識を向けましょう。アングルが変わると写真の印象も変わります。真正面だけでなく、真上・真下・斜めなど、いろいろと工夫することが大切です。
例えば女性のポートレートにしても、上から見下ろすように撮ると上目遣いになり、かわいさを演出できます。脚を長く見せたい場合は、モデルの方に了承を得た上で、やや低い位置から見上げるように撮るのがコツです。このように、アングルを変えることで同じ被写体で何通りもの写真が撮れます。
ホワイトバランスを調整
ホワイトバランスとは、撮影するときの光の色合いを補正する、カメラの機能です。カメラは、太陽光や電球など光の種類の違いによって、肉眼で見ている色味をそのまま表現できない場合があります。
例えば、オレンジ色が強く出る光の下で撮影すると、白いものもオレンジがかったように写してしまうなど。そこで、ホワイトバランス機能を用いて、実際に見ている色に近くなるよう調節します。
ちなみに、一般的には”オートホワイトバランス(AWB)”に設定しておくことで、カメラに調節を任せることが可能です。ホワイトバランスの色味を調整できる機能を活かして、写真の雰囲気を変えることもできます。
順光・斜光・逆光を利用
順光
被写体の正面に向かって光が当たっている状態です。順光には、被写体の色彩・形をくっきりと捉えられる効果があります。
斜光
被写体に対して斜めに光が差し込んでいる状態です。被写体の左右いずれかに陰影が生まれるので、立体的に撮影したい場合に適しています。
逆光
F値など写真の基本設定や、構図など表現テクニックをマスターした後は、太陽光の向きを意識して撮影し、初心者から一歩リードしましょう。
カメラマン自身が移動して、光の当たる向きを変えることで、撮影場所や被写体が一緒なのに、全く印象の異なる写真が撮影できます。
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